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タッチアップとは次の塁(るい)に進(すす)む方法の一つです。
ルールは
野手がフライやライナーを捕った後、元いた塁に触(ふ)れ直して、再び次の塁に進むことができます。
ルール上は一塁から二塁、二塁から三塁へのタッチアップもすることができます。
しかし、二塁は外野内野のどの場所からも距離が近いため、一塁から二塁へのタッチアップはとても難(むずか)しくなります。
フライを捕った選手の体勢(たいせい)が崩(くず)れた時は、二塁へのタッチアップを行う時もあります。
大きなライトフライやセンターフライの時は、タッチアップしやすいため、二塁から三塁へのタッチアップはよく見られます。
ファールフライでもタッチアップすることはできます。
三塁に走者(そうしゃ)がいるときにフライを打ち、野手がフライを捕った後に、三塁走者がタッチアップして本塁への帰還(きかん)に成功した場合、そのフライを犠牲(ぎせい)フライと言います。
★こんな時はどうする?★
ピューマーズが守備(しゅび)のとき、相手バッターがセンターフライを打ちました。
三塁ランナーがタッチアップをしました。
でもそのランナーは、ピューマーズの外野手がフライを捕る前に、三塁から早く離れて走りだし、本塁を踏みました。
そんな時は、「捕る前に走り出していた」と三塁審判にアピールしましょう。
認められれば、得点は認めらずに、ランナーはアウトになります。
◆タッチアップは、ノーアウト、1アウトの時に行うプレーです。
※2アウトの時にタッチアップを狙った動きをしていると、「アウトカウントが分かっていないのかっ!」と、監督・コーチに怒られます。2アウトの時はフライでもゴロでも走り出しましょう。相手がエラーをするかもしれないからです。
◆一塁ランナー、二塁ランナー、三塁ランナーすべてがタッチアップをすることができます。
※ただし、一塁ランナーのタッチアップは難しくなります。
◆三塁ランナーがタッチアップして得点したとき、そのフライを【犠牲フライ】と言います。
◆ノーアウトか、1アウトで、三塁にランナーがいる時は、ヒットを打たなくても、大きな外野フライを打てば、犠牲フライで1点を取ることができるわけです。
※ということは・・・
ファーボールや死球で出塁(しゅつるい)して、盗塁で二塁へ、また盗塁で三塁へいき、犠牲フライで得点すると、ノーヒットで1点を取ることができるわけですね!
おまけ知識
日本語ではタッチアップと言いますが、和製英語であり、英語ではTag up(タッグアップ)と言うそうです。
プレー動画 ①
1塁から2塁へのタッチアップ オリックス・ペーニャ選手
※ひとこと
珍しいです。
プレー動画 ②
2塁から3塁へのタッチアップ ロッテ・西岡選手
※ひとこと
レフトフライで2塁から3塁へのタッチアップはプロ野球では珍しいかもしれません。
プレー動画 ③
3塁から本塁へのタッチアップ 日ハム・西川選手
※ひとこと
よくあるパターンのタッチアップです。
センターへの犠牲フライです。
プレー動画 ④
2塁からタッチアップ。
3塁を踏んで、そのまま本塁まで走り得点しました。 ロッテ・角中選手
※ひとこと
とても珍しいプレーです。足の速さと、野手の捕球体勢によってはこのようなプレーも可能です。角中選手の好判断が光るプレーです。
プレー動画 ⑤
3塁ファールフライで、1塁から2塁にタッチアップ 広島・菊池選手
※ひとこと
ヤクルトの3塁手が油断しているのがわかると思います。
菊池選手の好走塁です。
このような相手のスキをついた走塁ができるように、常に次の塁を狙っておきましょう。
プレー動画 ⑥
『奇跡のバックホーム』と言われている有名なプレーです。(3分21秒)
1996年 第78回全国高等学校野球選手権大会 決勝戦 熊本工業VS松山商業
3-3 10回裏 1アウト満塁
松山商業がサヨナラ負けか、という大ピンチ。
松山商業の監督はライトの選手を代えます。
※ひとこと
外野手は、中継の選手やキャッチャーに良い送球をするように、日ごろの練習からこころがけておきましょう。
素早く送球しましょう。